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2−2 行政における文書管理の情報化推進の動き

 

現在、行政機関において情報化の検討が進められているが、その中でも特に、文書管理の改善に関する検討が多く行われていると思われる。しかし、中央省庁全体としての方向性の基本計画はあるものの、実際の情報化の進め方としては、各省庁及び、地方自治体が独自に推進している傾向が強い。そのため、将来、統一的な情報の活用を行うためには改善の余地があると考えられる。

 

2−2−1 行政情報化推進計画の動き

 

中央省庁では毎年「文書管理改善週間」を実施しているように(資料−1参照)、文書管理の改善は重要課題である。その改善策のひとつとして、現在、中央省庁では、「行政情報化推進計画」を進めている。この計画は、行政業務の効率化と国民サービスの向上を、情報化の推進によって実現しようとする取り組みである。その中では、様々な取り組みがうたわれているが、文書管理の改善に関する検討が多くなっている。又、平成7年度に比べて平成8年度には具体的な取り組みが推進されている傾向にある。

 

(1) 行政情報化推進計画の概要

この計画は5年間で、行政業務の効率化・高度化を実現することを目的としている。しかし、コンピュータ等のハード面での整備は進んでいるが、業務改革や国民サービスの向上などの根本的な面で検討の余地があるという意見もある。又、具体的な推進に関しては各省庁が独自に進められているが、統一的な取り組みも必要になってくる。

 

行政情報化推進計画では、中央省庁における文書管理を従来の紙による情報の処理から電子情報に移行させることにより、主に以下の目的の実現を目指している。

・行政内部のコミュニケーションの円滑化

・情報の共有化による政策決定の迅速化・高度化等行政運営の質的向上

・国民への情報提供の高度化、行政サービスの向上

当計画は平成7年度を初年度とする5ヶ年計画で進められ、平成11年度までに全ての計画を履行する予定となっている。推進順序としては、優先させるべきと判断される事項か

 

 

 

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